「男のダンディズム」
故 田村正和さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
「ニューヨーク恋物語」の田島 雅之が醸すニヒリズムと主題歌「リバーサイド・ホテル」が絶妙に相まって、当時16歳の私も「かっこいいな」と思っていました。
「古畑任三郎」も、彼以上のはまり役が居るでしょうか。
近年はあまり表舞台に立たなかったのも、自身のイメージを考えての事だったのだろうかと「ダンディズム」の貫き方に敬服致します。
私は幼少の頃からテレビっ子で映画好きでした。幼心にダンディズムの洗礼を受けた主人公が居ます。
「トラック野郎シリーズ」の星 桃次郎(菅原文太)
粗暴で酒と女好き、だけど根は純情で曲がった事が大嫌い。一たび義理の為なら大切な相棒であるトラックと共に満身創痍になりながら目的を達成させる。
同じ時期に上映していた「寅さん」より好きでした。
「西部警察シリーズ」の大門 圭介(渡哲也)
西部署の大門軍団を率いるご存じ団長。所轄の捜査課なのに国家的危機を救うミッションも任される頼もしい存在。部下の信頼も厚く、最終回では凶弾に
倒れ殉職する団長を囲む団員、木暮課長の台本無しの慟哭の様は、今観ても思わずもらい泣きします。
いずれも人望厚く、ストイックで、義理を重んじ、能書きを並べず、弱さを見せず、ひたすら突っ走っていくキャラクターに、今も惹かれます。
お三方とも、もう鬼籍に入られましたが、役を通して教えて下さった「ダンディズム」は、永遠の目標となっています。