激レア 霊柩車 ミニカー

意外な事から、日本の技術力、良き文化を知ることがあります。
おはようございます。転職博士です。

「誰もが1回乗るクルマ」

趣味で昔のおもちゃを集めています。
とりわけミニカーは40年近く収集しています。

先日、ネットオークションを通してまた1台、コレクションが増えました。
人生で誰しも1度乗るクルマ
「霊柩車」
です。

日本のミニカー創世期である1961~65年、「ミクロペット」「チェリカ・フェニックス」の流れを汲んで発売された「ダイヤペット」
の、1980年に製造されたダイヤペット15周年記念モデルとして発売された「リンカーン・コンチネンタル・カスタムスペシャル」
ですが、箱に車名より大きく書かれているのが

「神宮寺宮型四方破風大龍造(じんぐうじみやがたしほうはふうづくり)」!!

何だか物凄く厳かな名前が、このモデルの特殊性をイヤでも引き立てます。

では、モデルを見ていきましょう。

昔の「高いお酒」が入るような起毛の箱に金箔押し。

金色に輝くド迫力のモデルに、なぜか「お守り」が。

モデル化にあたって、メーカーでも議論があったようです。
ここで説明書からその経緯を引用してみましょう。

「霊柩車は株式市場関係の人、相撲界、芸能人、水商売などの人たちがこれに会うと縁起が良いとされていますが、一般的には何となく忌みきらわれる面が強く、発売
にあたり私どもの気持として「お守り」を一体おつけして気持ちよくお求めいただける様にいたしました」

さて、モデルに戻りましょう。

この造形!

霊柩車メーカーで当時シェア№1の米津工房(今はJFCさんという会社がそのスピリッツを継承しておられます)監修とあって、繊細な彫刻の再現度が凄い。
それもですが、何よりこのミニカーの金型を製作された職人技と、綺麗に型を抜いて製品にする職人技にシビれます!
これを40年前に世に出された先人に心から敬意を表したいと思います。

霊柩車の源流は、いわゆる「野辺送り」であり、宮型はまさに野辺送りを荘厳に行おうという故人への思いやり、敬意の表れなのではないでしょうか。
近年宮型霊柩車は、斎場周辺の住民への配慮や、シンプルに執り行いたいご遺族の意向によって年々減少の一途を辿っています。
日本の、故人を思う良き文化の象徴ともいえる宮型を、いつまでも残して頂きたいものです。

私も、これで送られたいです。

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