昼は座席特急、夜は寝台車という傑作
世界初、昼夜兼用電車というのがあったというお話です。
おはようございます。転職博士です。
「昼は座席特急、夜は寝台車という傑作」
それがこれです。

「国鉄583(581)系電車」
1960年代からの好景気で、昼夜行の特急を始めとした輸送需要が伸びてきた国鉄は、新規の車両をあまり増備せず、車両基地の負担も軽減する為に生み出された車両がこれです。
1967年から新大阪〜博多間の夜行「月光」、折返し大分〜新大阪間の昼行「みどり」
で運行を始めました。当時開業していた新幹線の接続便として東京〜九州間を結ぶ重要な役割がありました。
以降東京〜東北へも進出し、青函連絡船との組み合わせで北海道移動の重要な列車となって行きました。
昼夜休みなく酷使されて来たこの車両も、最終的には2012年の急行「きたぐに」迄毎日走っていました。
その後臨時や団体用に最後まで残っていた車両も、初運転から50年後の2017年、ついに引退したのです。
工夫がいっぱい詰まった車内の様子を見てみます。

手前が寝台を組んだ状態、奥が座席の状態です。
3段になっており、高さの余裕は余りありませんが、寝てしまえばこっちのもんといったところでしょうか。

座席の状態です。
奥の赤茶色のところに、肘を置く様になっています。
今は夜行列車そのものが少ない状態で、このコロナ禍で移動自体躊躇せざるを得ない中、かつて日本人が全力で活動していた頃を支えたいち車両があった事を記憶に留めて行きたいと思います。
おまけ
以前同じ趣味の方に譲って戴いた道タイプの車両の行き先幕です。
貴重なコレクションです。