建設業の人手不足に外壁(高所)塗装ロボットが活躍

こんにちは!転職博士です。

建設業界では、AIやICTなどのデジタル技術を活かした「建設DX」が推進されてきました。

建設業の課題の1つといえば人手不足ですが、実はDX化の推進によって解決が期待されているのです。

そこで今回は、DX化の推進事例として外壁塗装ロボットをご紹介します。

高 所 の 外 壁 塗 装 を 行 え る ロ ボ ッ ト

外壁の塗装は、本来足場を組み立てなければ作業ができない場合が多いです。

足場を組み立てる際は足場材のリース費用がかかること、準備や組み立て作業に時間がかかることなどが課題となります。

そこで、高所の外壁塗装を行えるドローンと吸着ロボットなどを組み合わせた「ドローン壁面補修ソリューション」が開発されました。

ロボットの開発に携わった企業は、株式会社アイ・ロボティクスと日本製鉄株式会社、そして日鉄テックスエンジ株式会社の3社です。

ドローン壁面ソリューションとは、ドローンを使って塗装ロボットを吊り上げ、外壁塗装をするというもの。

外壁塗装用のノズルと外壁面までの距離を一定に保ち、電動ウィンチで上下移動させ移動速度を一定に制御できるのです。

つまり、高所の外壁塗装が自動で行えるようになるということです。

そして、開発したドローン壁面ソリューションの実運用化に向けて実証実験を進めてきました。

実 運 用 化 に 向 け た 課 題 と 解 決 方 法

今回開発されたドローン壁面ソリューションの実運用化に向けた課題と、その解決方法についてご紹介します。

課題1:高所かつ風影響下での高い位置精度確保(塗装機ー壁面間の作業距離、移動速度の制御)

解決方法:外壁吸着ロボットを活用した作業距離一定化および電動ウィンチでの速度一定化

課題2:ドローンと重心位置が異なる塗装機の支持、長時間作業における資機材の運用方案

解決方法:ドローンからの吊り下げ機構による塗装機の支持、地上からの有線供給による資材補給方案

課題3:仮設足場および養生シートが無い状況下での塗料飛散養生対策

解決方法:通常のエアレス式塗装ガンに代わる低圧式塗装ガンの採用およびエアーカーテン等によるハード対策強化

このように、ドローンを使った外壁塗装補修ができる位置精度の確保や資機材の運用、塗料飛散養生対策などに関する実用性が確認できたのです。

NIPPON STEEL|高所作業のDX化による新技術「ドローン壁面補修」の実運用化を推進~ドローンと外壁吸着ロボット等を組み合わせた外壁塗装ソリューション、日本製鉄構内での実証試験を実施~

人 手 不 足 を 解 消

高所の外壁塗装を行う際に外壁塗装ロボットを活用できれば、足場を組み立てる必要がありません。

そのため、足場組み立てを行う作業員が不要になります。

作業員を必要としないことで人件費を削減できるだけではなく、人手不足の課題を解決することが期待できます。

ま と め

今回は、外壁塗装を行えるドローンと吸着ロボットなどを組み合わせた「ドローン壁面補修ソリューション」についてご紹介しました。

建設業の人手不足を解消するためにさまざまな対策が進められていますが、外壁塗装ロボットの活用によって人手不足の課題を解決できると期待されています。

また、今回の技術はプラント整備の保全分野においても活用していくとのこと。

今後も建設DXの推進から目が離せませんね!

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