万博の建設、手をあげる企業が少ないのはなぜ?
こんにちは!転職博士です。
関西地方の大規模建設プロジェクトといえば「大阪・関西万博」を思い浮かべる方もいるのではないでしょうか?
「大阪・関西万博」は、2025年4月13日〜10月13日の6ヶ月間にわたって開催予定されます。
建築家・藤本壮介氏が会場デザインプロデューサーを担当していることでも話題になっています!
しかし、万博の建設は「手をあげる企業が少ない」といわれているのを知っていますか?
そこで今回の記事では、万博の建設において手をあげる企業が少ない理由について解説します。
万博の建設で手をあげる企業が少ない理由
万博のシンボルともいえる「パビリオン」。
海外パビリオンは、万博の参加国や参加地域が自ら設計・施工を行い建設します。
しかし、海外パビリオンの建設における建設申請は0件。
海外パビリオンの建設工事が進んでいないことが大きな話題になっています。
さらに、海外パビリオンだけではなく日本政府館(日本館)も入札不成立が相次いでいるのです。
なぜ、入札不成立が問題となっているのでしょうか?
万博の建設で手をあげる企業が少ないのは、次のような理由が考えられます。
- 人手不足
- 工期の短さ
- 建設資材の価格高騰
それぞれについて、詳しく解説します。
人手不足
万博の建設に手をあげる企業が少ない理由の1つが人手不足です。
人手不足は建設業の大きな課題となっています。
さらに、新型コロナウイルス感染症に伴い、技能実習生などの外国人労働者の確保が難しくなったこともあげられます。
また、帝国データバンク「建設業の業界動向調査(2021年)」によると、建設業の後継者難倒産も。
2021年の後継者難倒産の件数は106件。
3年連続で後継者難倒産の件数は増加しています。
万博の建設には、一度に多くの技術者や作業員が必要です。
そのため、人手不足は万博の建設に手をあげる企業が少ない原因になっているといえます。
株式会社帝国データバンク|建設業の業界動向調査(2021年)
工期の短さ
短い工期の中で工事を完成させなければならない点も、万博の建設に手をあげる企業が少ない理由といえます。
万博の開催日は2025年4月13日と決められています。
万博の建築物はデザイン性の高いものが多く、工期の中で高品質の建築物をつくりあげなければならないため、難易度の高い工事といえます。
さらに「建設業の2024年問題」もあります。
「建設業の2024年問題」とは、2024年4月1日から建設業においても時間外労働の上限規制が設けられることです。
万博完成に向けて建設工事が進められている期間に適用となります。
週休2日(4週8休)への取り組みや時間外労働の削減などを考慮すると、万博の建設は建設業界にとって難しい工事といえるのです。
建設業の2024年問題について詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェックしてみてくださいね!
建設資材の価格高騰
建設資材の価格高騰も、万博の建設に手をあげる企業が少ない理由といえます。
万博の建設費は、誘致段階で約1,250億円とされていました。
しかし、新型コロナウイルスによる生産工場の閉鎖やウクライナ情勢などで安定した資材の供給が難しくなってしまったのです。
その結果、木材・鋼材・セメントなどの資材が不足し、建設資材の価格が高騰しています。
今後も建設資材の価格は高騰する可能性があるため、万博の工事を行う企業は赤字になるリスクも考えられます。
そのため、なかなか手をあげる企業が集まらないのです。
今後、万博の建設費は当初の1.5倍の1850億円まで膨らむとされています。
建設業の材料不足について詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェックしてみてくださいね!
まとめ
今回の記事では、万博の建設において手をあげる企業が少ない理由について解説しました。
万博の建設で手をあげる企業が少ない理由は次のとおりです。
- 人手不足
- 工期の短さ
- 建設資材の価格高騰
2023年9月1日現在も、万博の建設に関するニュースが話題になっております。
世界中から注目されている「大阪・関西万博」。
今後、万博の建設はどのように進められていくのか注目していきたいですね!
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