物価高が止まらない!再び材料高騰はある?
こんにちは!転職博士です。
「建設資材が高い!」
建設業で仕事をしている方は、物価高を感じている方も多いのではないでしょうか?
建設資材の不足や材料高騰などは、建設業全体で抱えている課題です。
材料高騰が原因で、工事請負契約後に請負金額を変更したり設計変更を行なったりするケースもあります。
そこで今回の記事では、建設物価の現状と今後の材料高騰があるのかどうかについて解説します。
建設業で仕事をする方は、ぜひ最後までご覧ください!
また、建設業の材料不足については下記記事でも解説しています。
気になる方は、ぜひこちらの記事もチェックしてみてくださいね。
建設物価の現状
一般社団法人 日本建設業連合会は、2022年4月から毎月「建設資材高騰等の現状」パンフレットを発行しています。
今回は、2023年9月28日に発行された最新版の情報をもとに建設資材の高騰について解説します。
2021年1月から2023年8月の建設資材物価指数(東京)の推移をみると、建築と土木をあわせた建設全体(平均)の資材価格が27%上昇!
生産地の被災やウクライナ危機、新型コロナウイルス感染症による生産・供給の制約など、さまざまな理由から建設物価が高騰しています。
資材の納期遅延によって代替資材を調達して対応している工事もあります。
一般社団法人 日本建設業連合会|建設工事を発注する民間事業者・施主の皆様に対するお願い(2023年9月版)より一部抜粋
建設資材の高騰
ここからは、どのような建設資材が高騰しているのかについて紹介します。
現在、以下のような資材価格が高騰しています。
- 鋼板 中厚板:80%上昇
- ステンレス鋼板:76%
- 板ガラス:74%上昇
- 異形棒鋼:70%上昇
- ストレートアスファルト:70%上昇
このように、建設工事で使用頻度の高い材料が高騰していることが分かるのではないでしょうか?
発注者・元請負人・協力業者は、それぞれ材料高騰をふまえた適切な価格を設定することが重要です。
また、見積書の提出時と契約時の資材価格も変動している可能性があるため、契約時に資材価格の高騰を反映させた契約金額の提示を行う必要があります。
一般社団法人 日本建設業連合会|建設工事を発注する民間事業者・施主の皆様に対するお願い(2023年9月版)より一部抜粋
再び材料高騰はあるのか
材料高騰の今後の見通しについて解説します。
一般財団法人 建設物価調査会より公表されている2023年9月10日現在の東京の「主要資材価格動向」では、全16品目の材料高騰が下記のとおり予測されています。
上がる:「コンクリート型枠用合板」「ストレートアスファルト」の2品目
横ばい:「セメント」「レディーミクストコンクリート」など9品目
下がる:「異形棒鋼」「H形鋼」など5品目
これまで以上に資材価格が高騰するもの、現状と同程度の資材価格のものは、全体の約68%です。
さらに詳しく知りたい方は、建設物価調査会のホームページをチェックしてみてくださいね!
まとめ
今回の記事では、建設業の材料高騰について解説しました。
建設工事で使われている資材は海外から輸入しているものも多く、資材価格の変動は世界情勢に大きく影響します。
生産地の被災やウクライナ危機、新型コロナウイルス感染症による生産・供給の制約など、すぐに解決できる課題ではありません。
そのため、今後も世界情勢にアンテナを張っておく必要があります。
建設工事の見積時や契約時は、建設資材の高騰を考慮した工事請負金額の設定を行うようにしましょう!