技術者と技能者 何が違う?
こんにちは!転職博士です。
建設工事に従事する人を大きく分けると「技術者」「技能者」の2つ。
建設工事が進めるためには「技術者」「技能者」それぞれの役割を果たすことが大切です。
「技術者と技能者って、いったい何が違うのか分からない」
このような方もいるのではないでしょうか?
そこで今回の記事では、建設工事で活躍する技術者と技能者の違いについて解説します!
技術者とは
はじめに「技術者」について解説します。
技術者の定義と必要な資格についてみていきましょう!
技術者の定義
建設業法では、建設工事の施工における技術上の管理を行う人のことを「技術者」と呼んでいます。
たとえば、建設工事の監理技術者や主任施術者などは技術者に該当します。
技術者は、建設工事において直接的には作業を行わないという特徴があります。
技術者が行うのは、工程・安全・品質・原価・環境など建設工事全体の管理です。
他にも、技能者の指揮・監督も業務も技術者の業務に当てはまります。
技術者に必要な資格
同じ「技術者」でも、監理技術者や主任技術者になるためには資格が必要です。
ここで、監理技術者や主任技術者に必要な資格を一部紹介します。
【監理技術者や主任技術者に必要な資格(例)】
- 技術士
- 施工管理技士(1級/2級)
- 施工管理技士補(1級/2級)
- 建築士(1級/2級)
資格を保有していない場合でも、必要な実務経験年数があれば技術者になれる場合もあります。
ただし「大学卒業」「高校卒業」など、学歴によって必要な実務経験年数が変わるため注意しましょう。
技能者とは
続いて「技能者」について解説します。
技能者の定義と必要な資格についてみていきましょう!
技能者の定義
「技能者」について、法令上は明確に定義されていません。
ただ、建設工事において作業を行う労働者のことを技能者と呼んでいます。
他にも「技能労働者」「職人」「作業員」と呼ばれています。
元請業者ではなく、一次下請け業者や二次下請け業者として業務を行う場合が多いです。
技能者の中でも10年以上の実務経験がある技能者の場合は、技術者としての資格を得られるようになりますよ。
技能者に必要な資格
資格がなくても業務ができるものもありますが、工事の種類によっては資格が必要な場合もあります。
たとえば、整地を行う場合に車両系建設機械が必要になるため、車両系建設機械(整地)の運転技能講習を修了する必要があります。
また、資材や機械などの荷物を吊る際、クレーン等のフックにワイヤーロープを掛ける必要がありますね。
この場合、荷物の重さが1t未満の場合は「玉掛け特別教育」を修了する必要があります。
ただし、荷物の重さが1t以上の場合は「玉掛け技能講習」を修了しなければなりません。
ちなみに、国土交通省では「登録基幹技能者制度」を設けています。
「登録基幹技能者」の資格を保有することで、建設工事に関する幅広い知識と経験を持つ技能者と証明できるというメリットがあります。
登録基幹技能者の資格を保有するためには、下記の3つの要件が必要です。
- 実務経験10年以上
- 職長経験3年以上
- 最上級の技能者資格(例:1級技能士) の保有
上記の要件を満たした上で登録基幹技能者講習を修了する必要があります。
まとめ
今回の記事では、建設工事で活躍する技術者と技能者の違いについて解説しました。
あらためて技術者と技能者の違いをまとめると、次のとおりです。
- 技術者:建設工事の指揮・監督、施工管理を行う人
- 技能者:建設工事において直接的な作業を行う人
今回の記事で、技術者と技能者の仕事の違いをイメージできましたか?
「建設業で仕事がしたい!」という方は、ご自身がどちらの仕事をしたいのかについて考えておくことをおすすめします。
建設業について、さらに詳しく仕事内容を知りたいという方は、ぜひ当社までお気軽にご相談ください!