国が発注する案件、どこも入札しなかった場合どうなる?

こんにちは!転職博士です。

建設工事の発注機関はさまざまですが、国も発注機関の1つです。

そんな国に対して見積価格を提示し、建設工事の受注に繋げるために行われるのが「入札」です。

もし、入札する建設請負業者がいなかった場合は、どうなるのでしょうか?

そこで今回の記事では、国が発注する建設工事で入札する建設請負業者がいなかった場合、どうなるのかについて解説します。

国が発注する工事の入札方法

国が発注する工事の入札方法は1つではありません。

それでは、まずは国が発注する工事の入札方法には、どのようなものがあるのかについて解説します。

国土交通省の「入札契約制度の現状について」によると、工事調達における入札契約方式は次のように記載されています。

【契約方式】

  • 工事の施工のみを発注する方式
  • 設計・施工一括発注方式
  • 詳細設計付工事発注方式
  • 設計段階から施工者が関与する方式(ECI方式)
  • 維持管理付工事発注方式
  • 包括発注方式
  • 複数年契約方式

【競走参加者の設定方法】

  • 一般競争入札
  • 指名競争入札
  • 随意契約

【落札者の選定方法】

  • 価格競争方式
  • 総合評価落札方式
  • 技術提案・交渉方式
  • 段階的選抜方式

【支払い方式】

  • 総価契約方式
  • 総価契約単価合意方式
  • コストプラスフィー契約・オープンブック方式
  • 単価・数量精算契約方式

このように「入札」といっても、さまざまな契約方式があります。

【参考】国土交通省|入札契約制度の現状について

どこも入札しなかったら?

建設請負業者の入札がなかった場合、どうなるのでしょうか?

国土交通省の「入札契約制度の現状について」によると、次のように記載されています。

「入札に付しても入札者又は落札者がなかった場合等、標準積算と現場の施工実態の乖離が想定される場合は、見積りを活用することにより予定価格を適切に見直す。」

【引用】国土交通省|入札契約制度の現状について

入札者がいないとき、見積もりを活用して予定価格を適切に見直し「再入札」が行われるのです。

もし、再入札を実施しても建設請負業者の入札がない場合は「不調随契」が行われます。

不調随契とは、入札不調により契約に至らない工事について、競争に対しても入札者がいないときに行うことができる随意契約のことです。

つまり、入札する建設請負業者がいない場合は予定価格を見直し「再入札」が実施され、再入札後も入札がない場合に「不調随契」が行われます。

まとめ

今回の記事では、国が発注する建設工事でどこも入札しなかった場合にどうなるのかについて解説しました。

入札の契約方式はさまざまですが、入札する建設請負業者がどこもいなかった場合は、次のような取り組みがなされています。

【どこも入札しなかった場合の取り組み】

  1. 予定価格の見直しと再入札
  2. 不調随契

一般財団法人 日本建設情報総合センターが提供している「入札情報サービス」では、全国の発注機関の入札情報を確認できます。

気になる方は、ぜひ建設工事の入札情報を見てみてくださいね!

【参考】一般財団法人 日本建設情報総合センター|入札情報サービス

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