人工島の建設方法
こんにちは!転職博士です。
発注者から大規模な建設工事を請け負うゼネコン。
ゼネコンの中でも、海洋土木を強みとしている建設業者を「マリコン」と呼びます。
マリコンが建設する構造物の1つが「人工島」ですが、人工島の建設方法を知っていますか?
そこで今回の記事では、人工島の建設方法を解説します。
海洋土木に興味がある方は、ぜひ日本の海洋土木技術について理解を深めてみてくださいね。
人工島の建設方法
人工島の建設は、以下の順番で行います。
- 海底の地盤改良
- 護岸工事
- 埋立工事
- 埋立地盤の改良
それぞれについて解説します!
1.海底の地盤改良
日本の海底は粘性土地盤が多いため、地盤改良を行わないまま人工島を建設すると、上に載った構造物などの荷重によって沈下してしまいます。
堅固な地盤にするために、海底の地盤改良を行う必要があります。
ただし、地盤改良といっても工法はさまざまです。
たとえば、サンドコンパクションパイル工法や深層混合処理工法などがあげられます。
2.護岸工事
埋立地の侵食や崩壊・土の流出を防ぐために、護岸の施工を行います。
埋立土砂を投入する前に護岸工事が行われ、堤体にはコンクリートブロックなどが使われています。
3.埋立工事
護岸の施工後は、内側に埋立土砂を投入します。
土砂の投入方法は、以下の2つです。
- ポンプ浚渫船や土運船による直接投入
- リクレーマ船などの揚土船による揚土
4.埋立地盤の地盤改良
埋立土砂は軟弱な場合が多いため、埋立後の地盤を堅固にする必要があります。
人工島の地盤沈下がないように、薬液注入工法や管中混合固化処理工法などを採用して地盤改良を行います。
日本の人工島15選
日本にある人工島のうち、15箇所を厳選して紹介します。
代表的な人工島は、以下のとおりです。
- 緑の島(北海道函館市)
- 水島(福井県敦賀市)
- お台場(東京都港区・品川区・江東区)
- 海ほたる(千葉県木更津市)
- 八景島(神奈川県横浜市)
- 初島(長野県諏訪市)
- 新舞子マリンパーク(愛知県知多市)
- 和歌山マリーナシティ(和歌山県和歌山市)
- 夢洲(大阪府大阪市)
- 関西国際空港(大阪府泉南郡・泉佐野市・泉南市)
- ポートアイランド(兵庫県神戸市)
- 玉島ハーバーアイランド(岡山県倉敷市)
- マリンピア沖洲
- 福岡アイランドシティ(福岡県福岡市)
- 出島(長崎県長崎市)
人工島の中でも注目されているのが、大阪・関西万博の会場になっている「夢洲」。
夢洲は、大阪府大阪市此花区の大阪ベイエリアに建設されました。
2025年4月13日の開催に向けて、現在も夢洲地区のまちづくりが進められています。
人工島など多くの構造物を見学できる「大阪・関西万博工事見学ツアー」が開催されています。
詳しくは、下記の大阪・関西万博公式ホームページをご覧ください!
【参考】大阪・関西万博公式ホームページ
まとめ
今回の記事では、人工島の建設方法を解説しました。
数々の人工島が日本に建設されていることから、我が国の海洋土木技術の高さがわかりますね。
人工島の建設など、日本の海洋土木技術について詳しく知りたい方は、一般社団法人 日本埋立浚渫協会の公式ホームページで確認できます。
本記事とあわせて、ぜひチェックしてみてくださいね!