使い残したコンクリートはどうなる?
こんにちは!転職博士です。
さまざまな建築物や土木構造物に使われているコンクリート。
建設現場では、コンクリートポンプ車やミキサー車を見かけることも多いのではないでしょうか?
設計時に必要なコンクリートの数量を算出してコンクリートを運搬していますが、ほとんどの場合は余ってしまいます。
「使い残したコンクリートは、どうなるの?」
余ったコンクリートがどうなるのか気になりますよね。
そこで今回の記事では、使い残したコンクリートがどうなるのかを詳しく解説します。
コンクリートの理解を深めるためにも、最後までチェックしてみてください!
コンクリートが再利用できないケース
コンクリートは「骨材(粗骨材と細骨材)」「水」「セメント」「混和材料」で構成された材料です。
生コン工場で製造された生コンクリートは、ミキサー車に入れて現場に運搬されます。
しかし、設計数量よりも余裕を持って生コンクリートを発注するため、すべてのコンクリートを使い切れないこともあります。
生コンクリートは、運搬から打設完了までの時間が決められているため、所定の時間を過ぎた場合は使用できません。
使用できない生コンクリートは「産業廃棄物」として、生コン業者が持ち帰ることになります。
使い残したコンクリートの使い道
建設工事で使い切れなかったコンクリートは「残コン」「戻りコン」と呼ばれます。
残コンや戻りコンは、どうなるのでしょうか?
建設現場で生じる残コンや戻りコンは、以下のとおり有効活用されています。
【残コンや戻りコンの使い道(例)】
- 二次製品
- 均しコンクリート
- 捨てコンクリート
- 路盤材
- 再生セメント
一般社団法人 日本建設業連合会「低炭素型コンクリートの普及促進に向けて」によると、1tのセメントを製造する際に約770kgの二酸化炭素が排出されるといわれています。
コンクリート1m3に対して、使用されるセメントは約350kg。
コンクリート1m3から、約270kgの二酸化炭素が排出されるのです。
建設業では、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを実施。
施工計画の段階から、残コンや戻りコンを減らす工夫を行なっています。
たとえば、計画時から残コンや戻りコンの量を算出したり、再利用する方法を決めたりしています。
【参考】一般社団法人 日本建設業連合会|低炭素型コンクリートの普及促進に向けて
まとめ
今回は、建設現場で使い残したコンクリートがどうなるのかを解説しました。
建築工事にも土木工事にも使われているコンクリート。
建設現場で残ったコンクリートは「二次製品」「均しコンクリート」「捨てコンクリート」「路盤材」「再生セメント」などに有効利用されています。
生コンクリートの製造過程で大量の二酸化炭素を排出するため、建設業では二酸化炭素を抑制するために取り組みを進めています。
カーボンニュートラルを実現するために、建設工事で残ったコンクリートの有効活用が重要といえますね。
一般社団法人 セメント協会「コンクリートとは」では、コンクリートについて詳しく解説されています。
コンクリートの理解を深めたい方は、以下リンクもあわせてチェックしてみてくださいね!