ゼロカーボン建築とは?
こんにちは!建設博士です。
「2050年までにカーボンニュートラルを実現する」と宣言があった2020年10月26日。
2030年度には、温室効果ガスを2013年度から46%削減し、さらに50%の高みに向けて挑戦し続けていくとのことです。
そんな中で注目されているのが「ゼロカーボン建築」です。
「ゼロカーボン建築とは、どのようなもの?」
「ゼロカーボン建築の事例はあるの?」
このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
そこで今回の記事では、ゼロカーボン建築とは何かを詳しく解説します。
ゼロカーボン建築への理解を深め、建設業界全体でカーボンニュートラルを実現しましょう!
ゼロカーボン建築とは
「ゼロカーボン建築」とは、自給自足でエネルギーを生産する建築物を指します。
経済産業省では、2050年までにカーボンニュートラルを実現するために、住宅・建築物の対策がまとめられています。
2050年と2030年に目指す住宅・建築物の姿は、以下のとおりです。
【2050年と2030年に目指す住宅・建築物の姿】
- 2050年:ストック平均でZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能が確保され、導入が合理的な住宅・建築物において太陽光発電設備等の再生可能エネルギーの導入が一般的となること
- 2030年:新築される住宅・建築物についてZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能が確保され、新築戸建住宅の6割に太陽光発電設備が導入されていること
【引用】経済産業省「2050年カーボンニュートラルの実現に向けた住宅・建築物の対策を取りまとめました」
ゼロカーボン建築と呼ばれる「ZEH」や「ZEB」がどのような建築物か、以下に解説します。
【ZEHとZEBの違い】
ZEH | Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略 | 家庭内のエネルギー使用量を減らし、太陽光発電などでエネルギーを創ることで、エネルギー収支を実質的にゼロ以下にする住宅 |
ZEB | Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略 | 建物内のエネルギー使用量を減らし、太陽光発電などでエネルギーを創ることで、エネルギー収支を実質的にゼロ以下にする建物 |
【参考】経済産業省 資源エネルギー庁|知っておきたいエネルギーの基礎用語 ~新しい省エネの家「ZEH」
【参考】環境省|1. ZEBとは?
【事例紹介】ゼロカーボンビル(大成建設株式会社)
ここからは、ゼロカーボン建築の事例を紹介します。
今回は、大成建設株式会社のゼロカーボン建築を例に見ていきましょう。
大成建設株式会社は、2023年9月から研究管理棟「ゼロカーボンビル」の建設を開始しました。
ゼロカーボンビルは、大成建設グループ次世代技術研究所がある埼玉県幸手市に建設。
「建設資材の製造や入手」「施工」「建物の運用と修繕・解体」それぞれの段階で、CO2の排出量を削減するために取り組みを行っています。
標準建築物と新設研究管理棟における各段階のCO2削減効果については、大成建設株式会社の公式ホームページに掲載されています。
詳しくは、以下リンクよりご覧ください!
【参考】大成建設株式会社|大成建設グループ次世代技術研究所に「ゼロカーボンビル」の建設を開始
まとめ
今回は、ゼロカーボン建築とは何かを詳しく解説しました。
ゼロカーボン建築は、自給自足でエネルギーを生産する建築物です。
ZEHやZEBの基準を満たすものは、ゼロカーボン建築に該当します。
2050年までにカーボンニュートラルを実現するため、国をはじめ各企業で取り組みが進められている建設業界。
2050年カーボンニュートラル宣言については、経済産業省 資源エネルギー庁「2050年カーボンニュートラルを見据えた 2030年に向けたエネルギー政策の在り方」で詳細を確認できます。
気になる方は、あわせてチェックしてみてくださいね!
【参考】経済産業省 資源エネルギー庁|「2050年カーボンニュートラルを見据えた 2030年に向けたエネルギー政策の在り方