業界に改革をもたらす未来の建築材料(半透明木材、自己修復するバイオコンクリート、光を発するセメント)

こんにちは!転職博士です。

戸建住宅・高層マンション・オフィスビル・商業施設・美術館・病院など、建築物の種類はさまざまですね。

建築物に使用される材料といえば、木材・鉄筋・コンクリート・石材などがあります。

建築物をつくる上で欠かせない建築材料。

建築材料の中には「建設業界に変革をもたらす!」と話題になっているものも。

今回の記事では、建設業界に改革をもたらす未来の建築材料を3つ厳選して紹介します。

「半透明木材」「自己修復するバイオコンクリート」「光を発するセメント」について詳しく解説するので、新しい建築材料の魅力に迫りましょう!

半透明木材

「半透明木材」は、スウェーデン王立工科大学にて開発された新しい建築材料です。

木材には、細胞壁を構成する褐色のリグニンという成分があります。

日光に当たると木材が変色するのは、リグニンが光を吸収するためです。

木材に化学反応を起こしてリグニンを除去し木材を白色化させ、透明のポリマーを注入したものが半透明木材です。

半透明木材は、再生可能資源。

熱伝導率が低いため、未来の建築材料として注目されています。

ちなみに、世界における透明木材の市場規模をみると、2021年に約8840万米ドル。

2022〜2029年には、成長率が9%以上と見込まれています。

【参考】NEWSCAST|透明木材市場規模は2029年までに1761.4億ドルに達する見込み - 最新予測

自己修復するバイオコンクリート

「自己修復するバイオコンクリート」は、バクテリアを利用して自らひび割れを修復するコンクリートです。

コンクリートは「骨材(粗骨材・細骨材)」「水」「セメント」「混和材料」で構成されています。

水とセメントの化学反応により、コンクリートは硬化します。

しかし、コンクリートの乾燥収縮によるひび割れは避けられません。

ひび割れを自己治癒できるのが、自己修復するバイオコンクリート。

會澤高圧コンクリート株式会社(本社:北海道)は、自己治癒コンクリート材料「Basilisk」を開発しました。

コンクリートにひび割れが生じると、バクテリアが乳酸カルシウムと酸素を取り込み、乳酸カルシウムを分解します。

乳酸カルシウムの分解の過程で炭酸カルシウムが生成されます。

生成された炭酸カルシウムがコンクリートのひび割れを埋めるのです。

自己治癒コンクリート材料「Basilisk」は、2022年7月28日に国土交通省の新技術情報提供システムNETISに登録されました。

【参考】會澤高圧コンクリート株式会社|Basilisk

光を発するセメント

「光を発するセメント」とは、太陽光エネルギーを吸収し夜間に光を放つセメントです。

セメントに光発光材料を含有することで、エネルギー消費量の削減や照明設備の設置コストの低減など、さまざまなメリットがあります。

2022年6月1日には、カイロ・アメリカン大学の学部生4名によって、太陽光を吸収して夜間に発光する「自己発光コンクリート」が開発されました。

チームメンバーの1人は「より持続可能で環境に優しいものにしたい」という思いから、卒業論文に取り組んだとのこと。

今後、地球環境に配慮した建築材料を見かける機会も増えるかもしれませんね。

【参考】The American University in Cairo|AUC Construction Engineering Team Develops Glow-in-the-Dark Concrete

まとめ

今回は、建設業界に改革をもたらす未来の建築材料を3つ厳選して紹介しました。

未来の建築材料である「半透明木材」「自己修復するバイオコンクリート」「光を発するセメント」について、理解が深まったのではないでしょうか?

建設業界では、環境負荷の低減を目指すために、新しい建材の開発や実用化が進められています。

ご自身が関わる建設現場でも、未来の建築材料が使用されるかもしれませんね。

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