意外と知らない!?建設廃棄物の最終的なゆくえ コンクリートがら、石膏ボード、塗料
こんにちは!転職博士です。
建設現場では、さまざまな建設廃棄物が発生します。
前回の記事では、建設廃棄物の中でも「汚泥」「発生土」「廃油」の最終的なゆくえを解説しました。
そこで今回の記事では、前回に引き続き建設廃棄物をテーマに解説します。
「コンクリートがら」「石膏ボード」「塗料」の最終的なゆくえを解説するので、建設現場で業務をしている方は、ぜひ最後までチェックしてみてください!
【建設廃棄物のゆくえ】コンクリートがら
「コンクリートがら」とは、新築・改築・除去で発生したコンクリートの破片やアスファルトを指します。
建設廃棄物のうち「がれき類」に該当し、別名「コンがら」とも呼ばれています。
コンクリートがらと似ているのが「コンクリートくず」。
コンクリートくずは「ガラスくずコンクリートくず及び陶磁器くず」に該当するので、産業廃棄物の区分が異なります。
環境省が公表する資料によると、コンクリートがらはもっともリサイクルされている建設廃棄物の中です。
コンクリート破片は「再生路盤材」や「埋め戻し材」として、アスファルトは「アスファルト原料」として再利用されています。
ただし、利用用途によって中間処理方法が異なります。
【建設廃棄物のゆくえ】石膏ボード
「石膏ボード」とは、建物などに使われる内装材料の一種です。
石膏がボード用原紙で包まれた状態で使われます。
国土交通省が定める不燃材料にも該当している石膏ボード。
以下のとおり、記載があります。
厚さが十二ミリメートル以上のせっこうボード(ボード用原紙の厚さが〇・六ミリメートル以下のものに限る。
【引用】国土交通省|不燃材料を定める件
廃石膏ボードは「ガラスくずコンクリートくず及び陶磁器くず」に該当し、中間処理施設で処理を行った後に再生利用ができます。
石膏粉は石膏ボードの原料として利用され、ボード用原紙は固形燃料として利用されます。
ただし、廃石膏ボードが水に濡れてしまうと再資源化できないため、注意しましょう。
【建設廃棄物のゆくえ】塗料
「塗料」には「顔料」や「合成樹脂」 などがあります。
塗料と言っても性状や成分によって廃棄物の区分が異なるので、処理の方法を押さえておくことが重要です。
大阪府の公式ホームページには、以下のとおり塗料の区分が記載されています。
【塗料の区分】
固形状 | 廃プラスチック類 |
泥状 | 「汚泥」(油分を概ね5%以上含むものは、「汚泥」と「廃油」の混合物」) |
液状(水系エマルジョン・水溶性) | 「廃プラスチック類」と「廃酸又は廃アルカリ」の混合物 |
液状(溶剤系 | 「廃プラスチック類」と「廃油」の混合物 |
塗料を処分する際は、性状や成分に関係なく、産業廃棄物処理業者に依頼しましょう。
ただ、リサイクル可能な塗料の開発、塗料をリサイクルできるシステムの開発など、建設廃棄物の削減と循環型社会の実現に向けた取り組みが進められています。
まとめ
今回の記事では、建設廃棄物の中でも「コンクリートがら」「石膏ボード」「塗料」の最終的なゆくえについて解説しました。
同じ建設廃棄物でも、区分が違えば処理方法も変わります。
また、建設廃棄物の中には再利用が可能なものもあります。
建設廃棄物の最終的なゆくえについて、さらに理解が深まったのではないでしょうか?
「汚泥」「発生土」「廃油」の最終的なゆくえについては、以下記事で解説しています。
本記事とあわせて、ぜひチェックしてみてください。