雨で法面崩壊リスクが高まる瞬間
こんにちは!転職博士です。
土を削ったり盛ったりしてつくられた「法面(のりめん)」を抱える現場では、雨による法面崩壊のリスクを考え、適切な対策を打たなければなりません。
法面崩壊が起こると、工期が遅延したり莫大な費用がかかったりと、現場全体に大きな影響を与えます。
そこで今回の記事では、雨による法面崩壊のリスクが高まる瞬間を紹介します。
作業員や第三者の命に関わる重大災害に発展することもあるため、ぜひ安全管理の参考にしてみてくださいね!
法面崩壊とは
法面は切土や盛土によって人工的につくられた斜面を指し、斜面は自然に形成された傾斜した面を指します。
斜面には法面も含まれ、切土や盛土によって人工的につくられた斜面が崩壊する現象が「法面崩壊」です。
雨による法面崩壊を防げるかどうかは、現場技術者の事前の対策や段取りが関わっています。
現場技術者は、法面崩壊の予兆やリスクが高まる瞬間を的確に見極めることが大切です。
【参考】一般社団法人全国地質調査業協会連合会|施工業者のための斜面崩壊による労働災害防止ガイドブック
雨で法面崩壊リスクが高まる瞬間
「斜面崩壊が発生する3日前までに降雨があった例が6割あった」といわれるほど、雨による斜面崩壊リスクは高いといえます。
法面崩壊リスクが高まる瞬間は、次の通りです。
土壌の含水比が限界を超えた瞬間
雨が何日も降り続くと土壌の含水比が限界を超え、法面崩壊を起こすリスクが高まります。
土の含水比とは、土に含まれる水の量のことです。
土が大量の雨水を吸収すると土の重量が増加し、粘着力(土粒子同士の結びつく力)が弱まります。
その結果、間隙水圧(土の間の隙間に入り込んだ水の圧力)が土壌の内側から斜面を押し出そうとし、法面崩壊が起こります。
法肩の排水処理が機能しなくなった瞬間
法肩(斜面の最上部)の排水処理が機能しなくなると、法面崩壊を起こしやすくなります。
法肩の排水溝がゴミや土砂で詰まることで、雨水が法面に流れ込んだり、一箇所に雨水が集中して水みちができたりするため、土砂が急激に削り取られます。
集中豪雨などの大雨が降った後は排水能力を超えやすく、法面が一気に脆くなるため注意が必要です。
雨が止んで油断しやすい瞬間
雨が降っているときだけではなく、雨が止んで油断しやすい瞬間も、法面崩壊リスクが高まります。
法面崩壊が起こるのは、雨が降っているときだけではありません。
雨が止んだ後でも土壌には大量の水分が残っているため、長時間かけてゆっくりと移動します。
斜面の弱い部分に圧力がかかった結果、天気が良い日に法面崩壊が起こることがあります。
雨で法面崩壊を防ぐためにできる事前対策
雨で法面崩壊を防ぐためできる事前対策は、次の通りです。
【雨で法面崩壊を防ぐためにできる事前対策】
| ブルーシートによる被覆 | 土に雨水を吸わせないように、斜面全体を大型のブルーシートで覆う |
| 法肩の排水処理 | 堰を作ったり排水溝を配置したりして、法肩から雨水が法面に流れ込むのを防ぐ |
| 現場パトロールの実施 | 雨が降る前や降っている最中、止んだ後に現場のパトロールを実施する |
まとめ
今回は、雨で法面崩壊リスクが高まる瞬間について解説しました。
雨で法面崩壊が起こると、工期が遅れたり工事費が増加したりするリスクが高まります。
さらに、企業の信頼失墜や受注機会の減少、作業員や第三者の命に関わる労働災害に発展する恐れもあります。
厚生労働省「職場のあんぜんサイト」では、法面に関する労働災害事例が紹介されているため、気になる方はチェックしてみてくださいね!

